被災地では、家族や家を失った居場所のない子どもたちへの支援はとても重要ですが、支援や再建はオトナ中心に進めざるを得ない面が多く、子どもが置き去りにされることも少なくないようです。心に大きな傷を負った子どもたちのための居場所づくりを、震災直後の避難所から、そしてその後立ち上げた「いしのまき寺子屋」で実践された髙橋信行さんにお話を伺います。
避難所リーダーであった髙橋さんは、子どもの元気や笑顔を取り戻すことが復興への近道になると考え、「子どもの居場所は子どもの声を紡ぎながら共に作り、本気で遊び・本気で学び・本気で傍楽(はたらく)」をモットーに活動を展開、震災直後から子どもたちが安心して過ごすことのできる居場所をつくるとともに、彼ら彼女らの声を大事にしながら、学習支援や遊び・アートを絡めたさまざまなプログラムを実施しました。
復興が進むにつれ避難所が徐々に閉鎖される中、避難所で過ごす時間を心の拠りどころとしていた子どもたちのため、避難所の外に新たな拠点を設け、「いしのまき寺子屋」として活動を引き継ぐことで、子どもたちの居場所を確保し続けました。ここでも大人が過度に前に出ず、あくまでも子どもたちの自主性を尊重し、その成長を温かく見守りました。
現在は、いしのまき寺子屋の子どもたちの「みんなの家をつくりたい」という大きな夢を叶えるため、地域の方々や大学生ボランティアと一緒に子どもたちがいつでも遊びに来られる場所「Social Academy 寺子屋《居久根の里三本木寺子屋》こども王国」を建設し運営されています。居住エリアと農場が隣接していて、宿泊を伴った活動もでき、子どもたちの遊びと学びの幅はさらに広がっています。
【日 時】9月4日(火)18:30~21:00
【場 所】コバル計画(札幌市中央区北3条西3丁目1-17)
【参加費】ひとり1,000円(学生500円)
(軽食・飲み物1杯付き、持寄り歓迎、周辺店舗で購入可)
【定 員】20名(先着順) 9月1日(土)までに申込み下さい。
【申 込】
▶FBアカウントをお持ちの方
当イベントページの「参加予定」をクリックして下さい。
▶FBアカウントをお持ちでない方
こちらのフォームから、タイトルを「震災×未来ダイアログカフェ#10 参加希望」として、参加者氏名・所属・連絡先やメッセージなどをご記入下さい。確認のためこちらから返信しますので、ご確認の上、必ずご返信をよろしくお願いいたします。
【トークゲスト】
■髙橋信行さん(東日本大震災圏域創生NPOセンター代表)
■千葉 一さん(石巻専修大学非常勤講師)
【主催・問合せ】
■北の里浜 花のかけはしネットワーク
https://www.facebook.com/hamahirugao/
メール: hamahirugao.net@gmail.com
私たちが行っている被災沿岸部での植栽交流活動は、地元の人たちとともに、その地域に根ざしていた海浜植物の種を拾い、育て、その地域に戻す。そして、その活動を通じて、さまざまを学び、知恵を持ち帰り、私たちの地域と未来へのかけはしをつくります。
【共催】
■3.11 SAPPORO SYMPO 実行委員会
http://311sapporo-sympo.com/
https://www.facebook.com/311sapporo.sympo/
※この催しは、地球環境基金、札幌市さぽーとほっと基金、北海道NPOファンドの助成を受けて実施されます。
【ゲスト プロフィール】
・髙橋信行さん(たかはしのぶゆき)
1948年東京都出身。
3歳の時、宮城県気仙沼市に疎開し、高校まで過ごす。
明治大経営学部卒。サラリーマンとして大阪に単身赴任中、阪神淡路大震災を経験。6カ月間、神戸でボランティア活動に従事。2008年還暦を期に気仙沼にUターン。東日本大震災では石巻高校の避難所でリーダーを務める。
震災後、東日本大震災圏域創生NPOセンターを設立し、被災者自立支援活動に取り組む。
現在、宮城県大崎市で「Social Academy 寺子屋
《居久根の里三本木寺子屋》こども王国」を運営しながら、各地を歩き、活躍する仲間たちを勇気づけている。
https://www.facebook.com/nobuyuki.takahashi.733
・千葉 一さん(ちばはじめ)
1960年宮城県本吉町(現・気仙沼市)生まれ。
東北学院大学など非常勤講師。マイソール大学カンナダ言語文化研究所南インド研究課程中退。専門のインドの地域文化研究(インド思想史、社会開発論、インダス文明の調査・発掘)の傍ら、故郷の前浜と居住地石巻を拠点に震災復興の活動に数多く参画・コーディネートするとともに、講演などで発言している。髙橋さんとは気仙沼高校の後輩にあたる。
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東日本大震災の被災地から学び合い、未来につなげます。
あの大災害とその後の復興を通じ、ひとは何を感じ、考え、どう行動し、助け合い、受け容れ、合意し、反発し、何を目指し、何がどう達成され、何がなぜできなかったのか。
私たちが抱えるさまざまな課題も一気に押し寄せ、短期間でたくさんの判断を求められ、古くから強固にある地域コミュニティが機能したり重荷になったりしながら、多方面からの支援なども受けつつ復興へ向かう姿は、良くも悪くもたくさんの学びに満ち、そしてひとのつながりに溢れています。
東日本大震災から7年半を経た今、地理的に近い地域での大災害でもあり、防災や復興については学ぶことは多いにも関わらず、十分に活かされているとは言えず、逆に忘れ去られつつあります。実際に被災されたり自ら復興の活動を行う人の話を聴き、学び合うことで、私たちの防災やコミュニティのあり方を再考するとともに、被災地との新たな関係づくりをしていきたいと思います。
今回は3年目、4回シリーズの第2回、被災地で子どもたちに寄り添った方との対話です。
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